コミック昭和史 / 水木しげる

コミック昭和史 (第1巻) 関東大震災~満州事変

コミック昭和史 (第1巻) 関東大震災~満州事変

水木しげるがその目で見てきた「昭和」という時代を、社会史→自分史→社会史→自分史という具合に描き進めていく。

水木しげると言えば「ゲゲゲの鬼太郎の作者」、「妖怪が好きな人」という印象しかなかった。

本書の水木しげるは一味違う。

日本という国家が歩んだ歴史への観察眼、洞察力が鋭い。

また、深遠な哲学的思想を持っているようで、奥が深い。

こう書くと堅っ苦しく聞こえるが、所々にでてくるユーモアに水木しげるの人柄が出ており、思わず吹き出しまう。

 

所で、水木しげるってペンネームなんだな。

以下、本書6巻より引用。

「家は水木通りでしたね水木さん」

「私武良(むら)ですが」

「そんなことはどうでもいいです水木さん

あなたはちょうどいいときにきましたよ水木さん」

「いや武良です」

 

…結局「水木」になる。