コミック昭和史 / 水木しげる
- 作者: 水木しげる
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/08/01
- メディア: 文庫
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水木しげるがその目で見てきた「昭和」という時代を、社会史→自分史→社会史→自分史という具合に描き進めていく。
水木しげると言えば「ゲゲゲの鬼太郎の作者」、「妖怪が好きな人」という印象しかなかった。
本書の水木しげるは一味違う。
日本という国家が歩んだ歴史への観察眼、洞察力が鋭い。
また、深遠な哲学的思想を持っているようで、奥が深い。
こう書くと堅っ苦しく聞こえるが、所々にでてくるユーモアに水木しげるの人柄が出ており、思わず吹き出しまう。
所で、水木しげるってペンネームなんだな。
以下、本書6巻より引用。
「家は水木通りでしたね水木さん」
「私武良(むら)ですが」
「そんなことはどうでもいいです水木さん
あなたはちょうどいいときにきましたよ水木さん」
「いや武良です」
…結局「水木」になる。